今日は飲まない日。でも、みんながレモンサワーを飲んでいる横でウーロン茶というのは、正直ちょっとさみしい。かといって市販のノンアルコールレモンサワーは、なんとなく薄い・甘い・すぐ飽きる。この「物足りなさ」には、はっきりした原因があります。レモンサワー専門店を運営するレモンザムライが、原因の正体と、家で再現できる黄金比、市販品の選び方までまとめました。
目次
ノンアルコールレモンサワーとは
ノンアルコールレモンサワーとは、お酒を使わずにレモンと炭酸水で作る、レモンサワー風の飲みもののことです。日本の酒税法ではアルコール度数1%未満はお酒に分類されないため、市販の「ノンアル」飲料は幅があります。実際には0.00%と表示された完全なノンアルコール商品が主流ですが、0.5%前後の「微アルコール」を名乗る商品もあり、この2つは別物です。
お店の現場でも、ノンアルの注文は明らかに増えました。うちの店でも、車で来た人、翌日が早い人、そもそもお酒を飲まない人、体調を整えている期間の人と、理由はさまざまです。共通しているのは「飲めないから仕方なくノンアル」ではなく、「その日はノンアルを選ぶ」という感覚に変わってきていること。だからこそ、味が雑だとすぐバレます。
レモンサワーはもともと、レモン・お酒・炭酸というシンプルな組み立てです。3つのうちお酒を抜くだけなので、実はノンアル化ととても相性がいいお酒でもあります。問題は「抜いたあと、何で埋めるか」です。
物足りなさの正体は「アルコール」ではなく「香り」
ノンアルが薄く感じる原因を、アルコールが無いからだと片づけてしまうと、ずっと解決しません。実際に効いているのは、次の3つです。
- ① 香りの持ち上げ役がいない
アルコールは香りを揮発させて鼻に届ける運び役でもあります。抜けた分だけ、レモンの香りが立ちにくくなります。 - ② 果汁だけだと酸味しか入らない
レモンの香り成分は果汁ではなく皮に多く含まれています。搾った果汁だけで作ると、酸っぱいだけで香らない一杯になります。 - ③ 甘さで埋めようとしてしまう
市販のノンアル飲料は、物足りなさを甘さで補っているものが多い。だから最初の一口は美味しくても、半分で飽きます。
つまり、埋めるべきは「アルコール」ではなく香りと余韻です。ここを理解しているかどうかで、家で作る一杯の完成度がまるで変わります。うちの店でノンアルを作るときも、やっていることは同じで、皮ごとのレモンを使って香りを足し、炭酸を強めにして輪郭を作る。これだけで、隣の人がお酒を飲んでいても引け目を感じない一杯になります。
家で作るノンアルコールレモンサワーの黄金比
お酒版のレモンサワーの黄金比とは配合が変わります。お酒がない分、レモンと炭酸の比率を少し強めるのがコツです。350mlのタンブラー1杯ぶんで書きます。
| 材料 | 分量 | ポイント |
|---|---|---|
| レモンペースト | 15g前後 | 皮ごとのものを使う。果汁のみなら20〜25mlを目安に |
| 炭酸水 | 150〜180ml | 強炭酸を選ぶ。お酒版より気持ち強めが正解 |
| 氷 | グラス満杯 | 少ないと薄まりが早く、香りも飛ぶ |
| 甘み(任意) | 小さじ1弱 | はちみつかガムシロップ。入れすぎると飽きる |
| 塩(任意) | ひとつまみ | 甘さを足すより輪郭が出る。夏はこちらが有効 |
作り方の順番
- 1. グラスを冷やす
冷凍庫に数分入れておくだけで、炭酸の抜け方が変わります。 - 2. レモンを先に入れる
先にレモン、あとから炭酸。逆にすると混ぜる回数が増えて泡が死にます。 - 3. 氷を入れてから炭酸を静かに注ぐ
氷にあてず、グラスの内側を伝わせるように注ぎます。 - 4. 混ぜるのは1回だけ
マドラーで下から上へ一度持ち上げるだけ。ここを我慢できるかで別の飲みものになります。
ノンアルは「作ってすぐ飲む」がとくに大事です。お酒が入っていないぶん、炭酸が抜けたときの落差が大きい。作り置きは向きません。
皮ごとの香りを、ノンアルでも
広島・瀬戸田の国産レモンを皮ごと、無添加・非加熱でペーストにしました。お酒を入れなくても香りが立つので、ノンアルコールレモンサワーやレモネードにそのまま使えます。冷凍で長く置けるのも、たまにしか作らない人には便利です。
生レモンペーストを見てみる飽きないアレンジ3つ
① ソルティレモンソーダ
黄金比に塩をひとつまみ。甘さを足さずに輪郭が出るので、食事と合わせるならこれが一番強い。揚げものや焼き鳥のような、油と塩のあるおつまみとよく合います(相性の考え方はレモンサワーに合うおつまみでまとめています)。
② ホットレモン(炭酸なし)
レモンペースト15g前後に、お湯150ml。はちみつを小さじ1。冬場や、そもそも冷たいものを控えたい日に。加熱しすぎると香りが飛ぶので、沸騰直後のお湯を少し冷ましてから注ぐと香りが残ります。
③ ハーブ&ジンジャー
炭酸水の半分をジンジャーエールに置き換え、ミントかローズマリーを一枝。香りの層が増えるぶん、アルコールがなくても「ちゃんと一杯を飲んでいる」感覚になります。人が集まる日はこれをピッチャーで作っておくと喜ばれます。
市販品を選ぶとき・お店で頼むときのコツ
買って済ませたい日もあります。市販のノンアルコールレモンサワーを選ぶときは、次の3点だけ見れば大きく外しません。
- アルコール分の表示が0.00%か
運転する日・妊娠中など、絶対に入れたくない場面では必ず確認します。0.5%の微アルコール商品と並んで売られています。 - 果汁の割合が書いてあるか
「レモン果汁◯%」の記載があるものは、香りの土台がある可能性が高いです。 - 甘さ(糖類)が主役になっていないか
原材料の並びで糖類が前に来るものは、後半で飽きやすい傾向があります。レモンサワーのカロリー・糖質も参考にどうぞ。
そして、お店で頼むときのコツ。「ノンアルのレモンサワーってできますか?」と聞いてしまうのが一番早いです。レモンサワーを置いている店なら、レモンと炭酸は必ずある。お酒を抜いて作れる店は珍しくありません。うちの店でも普通に作りますし、そう頼まれて嫌な気持ちになる店はまずないと思います。
ちなみに、お酒を飲む人と飲まない人が同じテーブルにいるときは、グラスと見た目をそろえるだけで場の空気が変わります。中身が違っても、同じ形のグラスで、同じようにレモンが入っている。それだけで「付き合わせている感じ」が消えます。これは店をやっていて何度も実感しました。
よくある質問
- ノンアルコールレモンサワーとは何ですか?
- お酒を使わず、レモンと炭酸水(必要に応じて甘みや塩味)だけで作るレモンサワー風の飲みものです。酒税法では度数1%未満はお酒に分類されず、市販品の多くは0.00%と表示されています。
- 作ってもなんだか薄いです。何を変えればいいですか?
- まずレモンを、搾った果汁から皮ごとのレモンペーストに変えてみてください。香り成分は皮に多いので、これだけで一番大きく変わります。次に炭酸を強めのものにして、氷をグラス満杯まで入れることです。
- 甘くしないと飲みにくいのですが。
- 甘みを足す前に、塩をひとつまみ試してみてください。甘さで埋めると後半で飽きますが、塩は輪郭を出すので最後まで飲めます。それでも足りなければ、はちみつを小さじ1弱から。
- 妊娠中や運転前でも飲めますか?
- レモンと炭酸水だけで作る自家製のものは、お酒を一切使わないのでアルコールは含まれません。市販品は0.5%などの微アルコール商品もあるため、パッケージの表示が0.00%かどうかを必ず確認してください。
- レモン果汁とレモンペーストはどちらがいいですか?
- 香りまで欲しいなら皮ごとのペースト、すっきり酸味だけを効かせたいならレモン果汁です。ノンアルの場合は香りの助けが要るので、ペーストのほうが差が出ます。
- 飲食店で使う場合、業務用の仕入れはできますか?
- できます。レモンザムライでは飲食店様向けに、国産レモンのペースト・果汁・生レモンの卸販売を行っています。公式LINEからご相談ください。
まとめ:ノンアルは「我慢する側」の飲みものじゃない
ノンアルコールレモンサワーが物足りないのは、アルコールが無いからではなく、香りが足りていないから。皮ごとのレモンを使って、炭酸を強めにして、甘さではなく塩で輪郭を出す。この3つだけで、飲まない日の一杯がぐっと良くなります。
飲まない日にちゃんと美味しいものが選べると、飲む日ももっと楽しくなる。うちの店でノンアルを丁寧に作っているのも、結局はそこです。今日は飲まない、という日に、ぜひ一度この比率で作ってみてください。
今日の一杯から変えてみる
皮ごと・無添加・非加熱の生レモンペーストは、ノンアルコールレモンサワーにもレモネードにも使えます。お酒を入れる日と入れない日、どちらも同じ一本で。
生レモンペーストを見てみるレモンザムライ公式サイトへ