レモンサワーを出す店は東京に数えきれないほどありますが、レモンサワー専門店となると、実は3店舗ほどしかありません。この記事では、東京・自由が丘で専門店を運営しているレモンザムライが、専門店と居酒屋は何が違うのか、なぜこれほど少ないのか、そして店を選ぶときどこを見ればいいのかを正直にまとめました。
目次
レモンサワー専門店とは?居酒屋との違い
レモンサワー専門店とは、レモンサワーを主役に据えて、そのために店の設計を組み立てているお店のこと。メニューに5種類ある、というだけでは専門店とは言いません。
違いは「一杯にかけている手間の量」です。居酒屋ではドリンクの一つなので、決まった原料を注いで炭酸で割るのが合理的。それは役割として正解です。一方で専門店はレモンサワーで勝負するしかないので、産地や品種を選び、皮まで使うかを決め、お酒や炭酸の強さまで詰めます。
| 一般的な居酒屋 | レモンサワー専門店 | |
|---|---|---|
| 位置づけ | 数十種類のドリンクの一つ | 店の主役。看板メニュー |
| レモン | 濃縮タイプの原料が中心 | 産地・品種を選んだ国産レモンや皮ごとのペースト |
| 種類 | 甘さ違いが数種類 | 品種・搾り方・お酒違いで飲み比べできる |
| お酒 | 焼酎でほぼ固定 | 焼酎・ウォッカ・ジンなど幅広く使い分ける |
| 会話 | 特になし | 店主にレモンの話を聞ける |
ざっくり言えば、「渇きを癒やす一杯」か「味わって比べる一杯」かの違いです。どちらが上でもなく、行く目的が違います。
東京にレモンサワー専門店が3店舗しかない理由
レモンサワーブームと言われて久しいのに、東京にレモンサワー専門店は3店舗ほどしかありません。「レモンサワーが自慢」という居酒屋は無数にあるのに、専門店となると急に数が減る。実際にやっている側として、理由は3つあると思っています。
① レモンサワーだけで一年を回すのが難しい
レモンサワーは夏に強く、冬に落ちます。看板を一杯に絞るということは、その季節の波をまるごと受けるということ。「レモンサワーもある店」にしておいたほうが、経営としてはずっと安全です。
② 生のレモンを使い続ける負担が大きい
国産レモンは通年で安定して採れるわけではなく、価格も時期で動きます。仕込みの手間もかかる。だから多くの店は濃縮タイプの原料を選びます。合理的な判断です。
③ 「レモンサワー=安い酒」のイメージが強い
ここがいちばん大きいと思います。どれだけ手をかけても、レモンサワーは安いものだと思われている。こだわった一杯に見合う価格をつけにくいから、専門店として成立させるのが難しいんです。
裏を返せば、専門店を名乗っている店は、その難しさを引き受けている店ということ。東京で見つけたら、それだけで行く価値があります。
「いちばん嬉しいのは『レモンサワーって、こんなに違うんですね』と言われる瞬間です。その一言が聞きたくて、レモンを担いで飲み歩いていた頃からずっと同じことをやっています。」
— レモンザムライ(レモンサワー専門店「曖昧時空」店主)
失敗しない店選び 4つのチェックポイント
専門店が3店舗しかない以上、現実的には「レモンサワーに本気の店」を見つけるほうが早い。その見分け方を4つ挙げます。どれもメニュー表やInstagramで、行く前に確認できます。
- ① レモンの産地・品種が書いてあるか:産地を書けるのは仕入れ先を把握している証拠。「レモンサワー」としか書かれていない店は、原料にこだわりがない可能性が高いです。
- ② 飲み比べができるか:品種違い・搾り方違い・お酒違いなど複数の選択肢があるか。1種類だけなら「レモンサワーが美味しい店」であって専門店ではありません。
- ③ 皮を使っているか:香りの大半は皮にあります。皮ごと使うには防カビ剤不使用の国産レモンが必要で、手間もコストもかかる。そこにお金をかけている店です。
- ④ 店主がレモンの話をできるか:今日のレモンはどこのものか、なぜこの品種か。すぐ答えが返る店は本気です。
4つ全部そろっている必要はありません。2つ以上当てはまれば、まず外さないというのが実感です。
東京で「美味しいレモンサワーが飲める店」を探す
レモンザムライの国産レモン・レモンペースト・果汁を使って、美味しいレモンサワーを出してくれているお店を全国からまとめた地図です。東京のお店も多数掲載しています。
レモンサワーが飲める店MAPを見る東京で良い一杯に出会うための探し方
「東京 レモンサワー専門店」で検索して上位に出るのは、どうしても広告費をかけた大箱の店です。数が少ないぶん、検索だけでは本命にたどり着きにくい。実際に使える探し方を3つ書いておきます。
- ① Instagramでレモンの写真を見る:店のアカウントにレモンそのものの写真をどれだけ載せているか。仕込みや仕入れの様子まで出している店は、まず間違いありません。
- ② 専門店を名乗っていない店も候補に入れる:看板に「専門店」と書いていなくても、レモンサワーに本気の居酒屋やバーはあります。上の4つの基準で見れば判断できます。
- ③ 使っているレモンから逆に探す:良いレモンを仕入れている店は、良い一杯を出します。レモンザムライの商材を使っているお店はMAPにまとめてあるので、そこから近い一軒を探すのがいちばん手っ取り早い方法です。
自由が丘のレモンサワー専門店「曖昧時空 URBAN LEMONERY」
最後に、自分の店の話を少しだけ。レモンザムライが運営する「曖昧時空 URBAN LEMONERY」は、東京に数えるほどしかないレモンサワー専門店の一つです。場所は自由が丘。国産レモンの卸販売をしている立場を活かして、そのとき手に入るいちばん良いレモンを使っています。カウンター中心の小さな店なので、一人でも気負わず入れます。営業日はイベント出店で変わることがあるため、来店前にカレンダーの確認をおすすめします。
| 店名 | 曖昧時空 URBAN LEMONERY |
|---|---|
| 住所 | 東京都世田谷区奥沢6丁目33-14 |
| 最寄り駅 | 自由が丘駅(東急東横線・大井町線) |
| 営業時間 | 17:00〜23:00(22:30 L.O.) |
| 定休日 | 日曜・月曜(臨時休業あり) |
| @aimaijiku_urbanlemonery |
専門店の味を家でも楽しむには
「東京まで行けない」「今日は家で飲みたい」という方には、クラフトレモンサワー缶という選択肢があります。レモンザムライでは、店で出しているレシピをそのまま缶に詰めた「ザムライレモンサワー」を作っています。国産レモンを贅沢に使った定番の「SHUTSUJIN」と、スパイスを効かせた第2弾「SPICY」の2種類。1,000円前後からで、まずは2種の飲み比べがおすすめです。
自分で作るなら、皮ごと使った国産レモンのペーストを。生のレモンを搾るより香りが立ちます。お酒1:炭酸3を目安にスプーン1杯。これだけで家の一杯が変わります。
よくある質問
- レモンサワー専門店と普通の居酒屋の違いは?
- 居酒屋ではドリンクの一つですが、専門店では主役です。品種や産地、皮の使い方、お酒の組み合わせまで一杯のために設計されていて、飲み比べができるのが最大の違いです。
- 東京で店を選ぶときのポイントは?
- ①産地・品種が書いてあるか ②飲み比べができるか ③皮まで使っているか ④店主がレモンの話をできるか、の4点です。2つ以上当てはまればまず外しません。
- 東京にレモンサワー専門店は何店舗ありますか?
- レモンサワーを主役に据えた専門店となると、東京でも3店舗ほどです。「レモンサワーが自慢」という居酒屋は数えきれないほどありますが、専門店は驚くほど少ないのが実情です。
- 一人でも入れますか?
- 店によりますが、カウンター中心の小さな店なら一人でも入りやすいです。曖昧時空もカウンター中心で、店主に話を聞けるぶん、むしろ一人のほうが楽しめる面もあります。
- 専門店の味を家で楽しめますか?
- 楽しめます。国産レモンのクラフトレモンサワー缶や皮ごとのレモンペーストなら、家でもレモンサワー専門店の味に近づけられます。缶は1,000円前後からです。
- 飲食店ですが、専門店レベルの一杯を出したいです。
- ご相談ください。飲食店様向けに国産レモンやレモンペーストの卸販売を行っています。公式LINEからどうぞ。ドリンクメニュー差別化の記事も参考になります。
まとめ:東京でレモンサワーを「選んで飲む」
レモンサワー専門店とは、レモンサワーのために設計された店のこと。東京でも3店舗ほどしかない、かなり珍しい業態です。だからこそ、産地が書いてあるか、飲み比べができるか、皮を使っているか、店主が語れるか——この4つを持っておけば、専門店以外でも当たりの一杯に出会えます。飲み比べを一度体験すると、「とりあえず」の一杯から「今日はこれを飲みたい」という一杯に変わります。その入り口になれたら嬉しいです。